1.成果主義よりも風土主義の企業が多くなっている
企業は成果がなければ、成り立ちません。
しかし、多くの企業が従業員の生産性やスキルアップを求めるものの、コミュニケーションや協調性を成果よりも重要視するケースも多い状況にあります。
個人の成果を重要としたうえで、 チームメンバーとの協力や意思の尊重を意識しなければなりません。
たとえば、建設業や製造業におけるリーダーや上長の指示に対して、反抗的な言葉が多いといった状態では、協調性や相手の言葉を尊重していないと受け取られるでしょう。逆にいえば、協力的な姿勢を示しつつ、成果が把握できる動きをみせることでチーム全体の効率や生産性の向上につながります。
2.時間や規則が絶対的なルールになっている
日本の企業に関しては、時間や規則が明確に決まっています。
たとえば、企業ごとに決まっている就業規則は、労働基準監督署に提出しなければならず、規則違反はすぐに罰則の対象となるでしょう。
また、時間に関しては遅刻が基本的に厳禁であり、信頼関係に大きな影響を与えます。極端な例ですが、遅れるよりは早く着きすぎた方が良いイメージを与えられます。
そのため、締め切りは余裕を持ったスケジュール管理を実施し、会議や商談には遅くとも5分前につくように調整することが大切です。
3.気遣いと報連相が必須となっている
言葉に対する気遣いは、報告・連絡・相談にも求められます。
たとえば、取引相手や社内の人間とスケジュール調整を行う場合、自分の都合だけでなく、相手の都合を優先してスケジュールを決めるといった動きも気遣いに該当します。また、報告を行う際には「結果はこういったものでした。・・・まではよかったので、次は今からいうポイントを改善していく予定です。○○さんはどうおもわれますか?・・・ありがとうございます!その考え方を参考にしますね」といった言い方が重要です。
4.電話・メールの書き方が特殊となっている
日本のビジネス文化やマナーとして、電話やメールの書き方は日本語でコミュニケーションを取れる外国人でも難しいといえます。
そのため、次のようなフレーズはよく使われるため、ある程度覚えておきましょう。
- お世話になっております
- ○○会社○○の○○と申します。
- お時間よろしいでしょうか?
- 本日は先日相談した○○の件についてお電話いたしました。
- 現在はどのような状況になっておりますでしょうか?
- 承りました。弊社としても急ぎではありませんので、引き続きご対応いただければと思います。
- では、お忙しいところ誠にありがとうございました。
この事例では、取引先に対して、丁寧な言葉を使いながら目的を伝えています。
電話を受ける場合も会社名や名前を名乗ったうえで、相手の目的や要件を把握する対応が求められます。
また、周りの音がうるさい場所では、電話を避けることもマナーとして求められる点は知っておきましょう。
メールに関してはより細かい表現が必要になります。
たとえば、件名は要件のわかりやすさが重視され、宛名は敬称が必須、挨拶においては日頃の感謝なども付け加える必要があります。
本題に関しても読み手がわかるような内容で、連絡や相談を行う必要があり、最後の言葉においても「引き続きよろしくお願いいたします」や「お忙しいところ恐縮ですがよろしくお願いいたします」といった言葉が必要です。
注意点としては、敬称の御中や様を使い分ける、誤字脱字を無くす、返信を遅延させないといったポイントを意識しましょう。
5.曖昧な表現が多く直接的な表現を嫌うケースもある
日本の企業で働く場合、外国人の立場からすれば、直接的な表現を避けた言い回しに対して、どういった意味があるのか不思議に思うケースもあるでしょう。
日本人の言い回しとしては、対立や不快感を極力さけることが目的であるため、次のような遠慮がちな言葉が多いといえます。
- 検討させていただきます→断る意思を含むケースがある
- 状況を見て判断したいと思います→今すぐに決めることができないときの言葉
- ご期待に沿えない可能性があります→実質的にできないことを意味する
また、自分が言葉を投げかけられる立場となった場合も次のような言い回しを意識すると、スムーズなやり取りが可能となります。
- このような選択肢も考えられますが、どのように感じられますか?→提案を受けたうえで自分の意見を相手に返す場合に使用する
- 社内で検討いたしますので引き続きよろしくお願いいたします→提案は受けたものの、イエス・ノーを今すぐ答えられないときのフレーズ
- 今後の課題として検討いたしますね→案を出されたが、実現できないが応答しなければならないときの返答
まとめ
日本のビジネスマナーやビジネス文化は、外国人からすれば「回りくどい」と感じられるケースもあるでしょう。
しかし、自分の能力が認められるためにも、顧客や所属企業のメンバーの信頼性を高めるための適切な言い回しが必要とされます。
そのため、日本のビジネスマナーやビジネス文化を知り、取り入れられるところから取り入れて行くことが大切です。
「日本で働きはじめたけど、まだビジネスマナーとかビジネス文化に馴染んでいない」といった場合にはご相談ください。貴方が安心して日本でもっとスムーズに働けるようにPeregre Worksがサポートします。